克「昨日不在で荷物を受け取れなかったんですけど・・・」

お姉さん「お問い合わせ番号のほうお願いできますか？」

克「○○○-△△△-□□□□です」

お姉さん「少々お待ちください。」



お姉さん「克様でよろしいでしょうか？」

克「はい。克です。」

お姉さん「本日はご在宅でしょうか？」

克「はい。大丈夫です。います。」

お姉さん「では本日お届けします」

克「はい。お願いします」



昨日家に帰り着くと、『ご不在連絡票』と書かれた紙がドアに挟まっていたのだ。
俺が不在であったことをわざわざ俺に伝えてくれる親切な紙だった。





克様
５月３１日６：３５時頃　森永様からのお荷物をお届けに伺いましたがご不在でしたので持ち帰りました。





とか書かれてた。

俺に森永という知り合いはいない。
だが心当たりはある。

そう・・・。
以前俺は森永様に一通のハガキを出している。
銀のエンゼルを５枚貼って、ためらいもせず俺のプライバシーを書きしたためたハガキを・・・・！！




というわけで、今日、月のカンヅメが俺の元に届くはずなのだ。






ﾌﾌﾌ







ベルセルクを読みながらカメルーン対アイルランド戦を見ていると、唐突にチャイムが俺を呼んだ。
インターホンで応答すると「S急便です」と男が名乗る。
疑うことなく俺はドアを開けた。

もし今の俺が母の帰りを待つ７匹のコヤギの末っ子なら、間違いなく食べられているだろうな。

幸いにも男は狼ではなく、S急便の人だった。
ぶっちゃけ佐川急便だった。


男から箱を受け取り、中を開ける。
するとそこには、青と銀に輝く缶が開封を待ちわびるかのようにそこに有った。

喜び勇んで缶を開けると、手紙が一番上に入っていた。
その手紙には丸い文字でこう書かれていた。



＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
　おもちゃのカンヅメGETおめでとうクェ！
　おもちゃのカンヅメの中には、
　みんなの夢が詰まっているんだクェ。
　何が入っているのか楽しみにしてクチバシを集めている人が
　たくさんいるクェ、
　当たった人はなるべく自分だけの秘密にしておいて欲しいクェ。
　その方が楽しいと思うクェ。
　よろしくお願いしますクェ。

　キョロより
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊




















いやです。

















キョロちゃんの名を語る偽者め・・・。
どうせこの手紙は、森永に勤めるどこかのおじさんが書いたものなんだ。

夢があるのか無いのかよくわからない思念を抱いたところで、中身を拝見することにした。

そして中身を自慢気に克日記で公開してやる。
全国にキョロちゃんの知られたくないことを広めてやる！
チャレンジャー日記でも登場した悪魔と天使がそう俺に勧めたのさ。



さあ・・・
御託はここまでだ・・・。
出でよ！！！
月のカンヅメの中身・・・！！！！！！



























（・□・ ;）






















なんだこれ・・・
なんだこの夏祭りの夜店の残念賞みたいなおもちゃは・・・
こんなもののために俺は５０００円近くもキョロちゃんに貢いできたというのか。

いや、まぁ・・・
実際遊んでみたらちょっと面白かったけどさ・・・。

とてもここに書く気にはなれないな・・・。

どうしても中身が気になる人は克にメールを送ってみよう。
教えないけどね。ﾌﾌ。