克の映画日記(最終回) 2002.10.11

最近友人Nと友人Dが学校に来ません。

Nはすでに卒業に必要な単位をほとんど取り終えているので好きにやってくれてかまわないのですが、Dは4年で卒業できるかどうか怪しいぐらいの単位しか取れていないので心配です。

というわけで今日は友人Aとのぶくん(仮名)ぐらいしか話す人がいませんでした。


今日の授業は2時半を持って無事に終了し、さて解散としたいところだったのですが
6時に塾の講師のアルバイトに行かなくてはならない友人Aが

「6時まで暇だから克の家にいさせてよウワーン」

とピーピー泣き出すので、仕方なくのぶくんと3人で俺の家で遊ぶことになりました。


とは言っても6時までの3時間、ずっとゲームをしているのも疲れてしまいます。
するとAがこんな提案をしてきました。

A「クレヨンしんちゃんの映画観たいよーエーン」

184cmもあるくせに困った奴です。

とまあこれ以上言うと本当にAが泣いちゃうのでやめておきますが、以前から俺の薦めもあったりしたのでクレヨンしんちゃんの映画を借りてくることになりました。
「クレヨンしんちゃん モーレツ!大人帝国の逆襲」です。


どうかクレヨンしんちゃんと聞いてお子様向けの映画だとバカにしないでください。
じつはこの作品、隠れた名作として一部で人気でして、俺の最も好きな映画の一つであったりもするのです。
子供を無視した名作です。
ていうかこれ子供は楽しめるのかな・・・。
笑いあり涙ありメッセージ性ありで、もうホントにいいんです。

俺が一番泣いちゃった映画は何を隠そうこの大人帝国です。



そういうバックグランドがあって、今日の上映会は開かれました。
俺は密かに、のぶくんとAにもこの作品を観て泣いてもらおうと企んでいました。


ビデオを再生し「部屋を明るくして離れてみてください」の文に逆らって、部屋を暗くしパソコンのスピーカをつなげます。





即席ミニ映画館で3人ともほぼ無言でお菓子をつまみながら大人帝国を観ていました。
いつ二人が泣き出すか目を光らせていたのですが、なかなか泣かないので諦めて俺も映画に見入ることにしました。







けっきょく誰も涙を流さないまま映画は終わってしまいました。(俺はもう何度も観ているので)
失敗か・・・と思ったそのとき



のぶくん「なんでこんな悲しくなるの(笑)」

A「この音楽が悪いんだよね(笑)」



なんだなんだ二人とも照れ隠しで笑っちゃったりなんかして。
どうやらなかなか気にいってもらえたようです。
やはりこの映画を観て感動しない人はいないね。 あ、子供にはわからないかな。


疲れないようにと観た映画が3人を大変疲れさせましたが、上映会は成功に終わったようです。
来週は「クレヨンしんちゃん 電撃!豚のヒヅメ大作戦」を観たいと思います。

豚のヒヅメ大作戦は何を隠そう、俺が初めて泣いた映画なのです。
あのときはクレヨンしんちゃんを観て涙を流した自分をふと見つめなおしたりしてしまいましたが、今となってはそんな固定観念は捨て去りました。


あの・・・騙されたと思ってみんな観てみてね。
大抵のビデオ屋さんではキッズアニメコーナーとかにあるからレンタルには勇気がいるかもしれないけど、それだけの価値はきっとたぶんあるよ。

(・x・)にゃあ