克のはじめてのポケモン日記(最終回) 2006.12.3

ふらりと立ち寄った中古ゲーム屋であの有名なポケットモンスターをみつけた。
ポケットモンスター金。100円。
これがポケモンかぁと手にとってみる。
100円を惜しむのもなんだかあれなので買うことにした。

これは生まれて初めて挑むポケモンとの戦いを赤裸々に綴った日記である。

●1日目
オーキド博士という人がポケモンについて教えてくれたが
あえて教えてもらうほどのものでもなかった。
今は何時かと聞かれたので夜の8時50分だったから一番近い「9」時を選択すると
9時何分なのかを聞かれてしまった。
やられた。
まぁいっか。
次は自分の名前。
「かつさん」
と入力したが1文字分スペースが空いていたので
「かつさん?」
にしてみた。
これから数々の謎が待ち受けていることであろう。
ハテナくらいついているくらいがちょうどいいのかもしれない。

「かつさん?! じゅんびは いいかな?」

ひどく驚かれたようだがすでに準備は整っている。

気がつくと自宅と思われる2階の部屋に立っていた。
階下へ降りると女の人らしき人が話しかけてきてポケットギアとかいうものが
直ったというので受け取る。身に覚えが無い。
何曜日か聞かれたので素直に日曜日と答えてみた。
「そうそう
 でんわの つかいかた おぼえてる?」
バカにしてもらっては困る
いかに録画予約ができないほどの適度なメカ音痴の俺でも電話くらい使える。
正直にはいと答える。
「ポケモンギアの スイッチを いれて
 アイコンを えらぶだけ なんでしょ?」
・・・。
あ、そうなの・・・。
俺が知ってる電話とは違うみたい。

ウツギはかせという人が俺を待っているというので夜9時を過ぎているのだが
訪ねてみる。
ウツギ『やあ かつさん?くん まっていたよ』
さんでもくんでもいいから自信もってしゃべっていいんだよ博士。

なんだか変なものをみつけては大発見だと騒ぎ立てるおじいさんに会いに行けという
ふざけたことを言われた。
自分が行けばいいんだけど忙しいんだそうな。
あまりいい気分はしないが噂のポケモンをくれるというのでしかたない。
3匹の中から好きなポケモンを選べるようだ。

ほのおのポケモン、ヒノアラシ
みずのポケモン、ワニノコ
くさのポケモン、チコリータ

なぁんだピカチュウとやらはいないのか。
しかもどれを選んでもウツギはかせが「きにいったんだね!?」と聞いてくる。
正直どれもかなり気に入らないんだけどナァ。
海のポケモン、ウニアラレとかいればいいのになぁ。
しょうがないので一番役に立たなそうな草のポケモンチコリータを選んでみる。

ウツギ「ぼくも そのポケモンは さいこうだとおもうよ!」

なら最初からそう言ってよ・・・。

メスのチコリータにニックネームをつけられるらしい!
ここは迷わずウニアラレだろう。わーい。

つったってるだけの助手に「忙しいからごめんね」と傷薬をもらう。
メガネが四角い。

さてあほなおじいさんに会うために草むらを歩いていると
[あ! やせいの コラッタが とびだしてきた!]
だそうだ。
「ゆけ! ウニアラレ!」
そうかつさん?が叫ぶとひよこまんじゅうに葉っぱを刺したようなウニアラレが
元気に飛び出した。

・たたかう
・リュック
・ポケモン
・にげる

[ポケモン]を選んでみるとウニアラレの強さを見ることができた。
じっくりみていると

[おや/かつさん?]

という表示があって、誰かに話しかけられているような気分になった。
が、今は戦闘中だ。
気を引き締めなくては。

もとにもどって[たたかう]を選ぶ。

・たいあたり
・なきごえ

なんだこれ・・・。こんな攻撃しかできないのこの子。
これなら俺が殴るよ!

でもまぁ鳴き声を聞いてみるのも悪くないので[なきごえ]を選択。
鳴き声予想「ポキーッ!」

コラッタのこうげきりょくがさがった!

やっぱりこれは攻撃じゃなかったのか・・・。反省。
聞いただけで攻撃力が下がるってことはポキーッよりやる気のなくなる鳴き声なんだろうな。

対するコラッタは[しっぽをふるこうげき]をしてきた。
それをみていたウニアラレの防御力がなぜか下がる。
なんだこのプラスマイナス0の世界は。

らちがあかないので体当たりしてみることにした。
[きゅうしょにあたった!]
どんだけピンポイントな体当たりなの!!!!!!!!!!!!1

次の体当たりでコラッタが倒れた。
ウニアラレも16もの経験値を手に入れたようだしこのへんでいいか。
レポートとやらに記録して終了。

初めてのポケモンはわずか20分でやめることになった。
悪いけどウツギ博士より忙しいんだよね。ごめんね。